小杉歯科マガジン 2019年8/1号 汗とにおい 

  • 汗とにおいあなたは普段、どんなときに汗をかいていますか? スポーツなどで思いきり体を動かしたとき、じっくりサウナに入ったとき、とても緊張したとき、激辛料理を食べたとき、いろいろな場面で私たちは汗をかいています。

    今年は長雨、日照不足で比較的涼しい7月でしたが、8月に入り一気に真夏の暑さが到来です! 
    体温の上昇を抑えるためには人間にとって汗をかくことは重要です。

    今号では汗の役割、そして気になるにおいにも注目してみました。

  • 汗の種類と役割
    汗だく

    ヒトの体にはエクリン腺とアポクリン腺という2つの汗腺があります。

    *エクリン腺*  ~水分を多く含んだサラリとした汗~
    ほぼ全身に分布している汗腺で、特に頭や顔、背中に多く存在しています。
    エクリン腺から出る汗「エクリン汗」は、肌表面にある汗孔(かんこう)という穴から排出されます。エクリン汗は酸性で、99%が水です。残りの1%に塩分としてナトリウムや塩素、電解質成分としてカリウムやカルシウムなど、その他にも、乳酸、尿素、アンモニアなどが含まれています。

    *アポクリン腺*  ~粘り気のあるベタッとした汗~
    わきの下や耳(外耳道)、乳輪や陰部など限られた部位に分布している汗腺です。
    アポクリン腺から出る汗「アポクリン汗」は毛穴から排出されます。

    アポクリン汗はアルカリ性で、水分が70~80%です。その他にはたんぱく質や脂質、アンモニアなどが含まれています。
    また塩分がほとんどないため菌が繁殖しやすく、わきがなどの体臭を発生させる原因になります。

    ヒトの汗腺の種類

    この2つの汗腺から出る汗の性質は大きく違いますが、最大の違いはその役割にあります。

    *エクリン汗の役割*
    「温熱性発汗」・・・
    体温が一定温度よりも高くなった場合に皮膚表面から汗を出し、汗が蒸発するときに気化熱が発生することで体温の上昇を防ぐ。

    焦ったり、集中したり

    「精神性発汗」・・・
    “冷や汗”とも呼ばれる極度の緊張状態のときに手のひらや足の裏に出る汗。
    本来は危険を感じたときや獲物を襲ったりするときに、速く走るため足の裏を湿らせて滑りにくくするための作用。
    また手のひらが適度に湿ることで武器や道具を掴みやすくし、指の感覚も鋭くなる。

    *アポクリン汗の役割*
    ヒトが嗅覚で感じる体臭はこのアポクリン汗によるものです。
    ヒト以外の動物にとって、体臭は縄張りや性行動に非常に重要な要素になっています。

    本来生物は「自分と同じにおいを嫌う」傾向があります。
    自分と同じにおいは同族です。近親交配を避け、種の存続・繁栄のために体臭を発生させるこの汗は、大切な役割を担っています。

    今ではわきがなどの体臭としてアポクリン汗のにおいは嫌われものですが、もともとは異性を惹きつけるフェロモンの役割を果たすものだったのですね。

  • 人種による違い
    人種による汗腺の違い

    日本人は欧米人やアフリカ人よりも体臭が薄い傾向にあります。黒人や白人はわきの下のアポクリン腺が大きくて、分布密度も高いのが特徴です。
    このようにアポクリン腺の違いによって、体臭の強さにも人種差が生じます。

    アポクリン汗による体臭は、脂質が菌によって分解されることで発生します。
    そのため、同じ人種でも民族によって食生活が違えば、体臭も違ってくるのです。

  • 汗とにおいの対策
    汗とにおいの対策

    汗をかくとにおいが気になるのでできるだけ汗はかきたくない、と思ってしまいがち。
    でも汗をかくことは新陳代謝を上げ、ホルモンの分泌を促進し、抗酸化力を高めます。

    食生活は体のにおいと深い関係があります。
    食生活を見直すことで、汗とにおいの悩みを解消しましょう。

    ◎ においの原因となる食べ物・・・
    脂っこいもの、味の濃いもの、においの強いもの、添加物の多い食品、アルコールやコーヒーなどの刺激物

    ◎ におい防止になる食べ物・・・
    海藻類、柑橘類、緑黄色野菜、大豆食品、食物繊維を多く含む食品

    汗とにおいのコラム


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